資格社会の実情
「医療や福祉の現場は不況がなくていいなぁ」という言葉を耳にすることがあります。実際、不況が長引けば医療系や福祉系の資格を狙って取得して、仕事に付く人が増えるといわれるくらいです。特に福祉系の資格でいえば介護福祉士は介護福祉系の専門学校を卒業すれば実務経験も試験もしないで資格を取ることが出来ます。資格を取った後はその道の仕事をするかしないかは本人の自由です。
資格は一生懸命勉強しても、取ってしまった後使わなければ紙切れ同然となってしまうので注意が必要です。実際、この記事を書いている私自身も資格はたくさん持っています。英検2級、介護福祉士、ケアマネージャー、自動車運転免許証などで、他にもたくさんあります。しかし、資格取得後、結婚し、資格を生かせないうちに仕事を辞めてしまいました。
このように実際の仕事に活かさず、放置してしまうとすっかり勉強したことも忘れてしまい、使い物になりません。でもこの世の中、履歴書にこういった資格を書き並べておくと採用するほうも「出来る人だ」と捕らえてしまいがちなのです。また、世の中には「自分は資格を持っている」というだけで優位に感じる人もいます。
資格を持っていれば給料の扱いも違うため、そう考えるのもおかしくはありませんが、中には何も仕事をしないのに資格ばかり訴えている人がいるのが現実です。資格とは単にその人がその仕事に対してどのくらいの知識や技術を持ちえているかの単なるものさしであり、実際に評価されるのは資格ではなく人間性だということを人は忘れてはいけないと思います。